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サイバー・セキュリティ・ソリューション(CSS)部
エバンジェリスト 松岡 政之
こんにちは。
CSS
部エバンジェリストの松岡です。
ここ最近の私は、現時点でデスクトップ向け最速
CPU
といっても過言ではない
32
コア
64
スレッドの
Ryzen Threadripper 3970X
を購入し、メモリや
Infinity Fabrilc
(
Ryzen
の
CCX
や
IO
ダイなどを繋ぐ内部バス)のオーバークロック設定を詰めて遊んでいます。
CPU
自体のオーバークロックは第
1
世代の
Ryzen 1800X
を最後にしておりません。
なぜかというと、第
2
世代
Ryzen
からブースト(少ないコアにしか負荷がかかっていない場合など電力や熱処理に余裕がある場合に定格クロックを超えて動作する機能)の制御が非常に優秀で、特に設定をいじらなくても割と限界ぎりぎりの攻めたチューニングがされており、常用可能な範囲では手動での伸びしろがあまりないためです。
CPU
のオーバークロックを楽しみたい方は今は
Intel CPU
の方が楽しめるかと思います。
※
オーバークロック行為は機器を損傷する可能性があり、保証対象外の行為となるため行う際は自己責任でお願いします。
また、冒頭で
3970X
を現時点でデスクトップ向け最速と書きましたが、
2020
年初頭に
64
コア
128
スレッドの
Ryzen Threadripper 3990X
の発表が予告されており早くも最速の座が入れ替わることになりそうです。まだまだ
x86 CPU
業界が熱い日々は続きそうで楽しみです。
さて、本題に入ります。相も変わらず
AWS
の話題です。
今回はタイトルにもある通り
AWS CloudFormation
のアップデートの話題です。
AWS CloudFormation
については過去にも記事にしていますので、ご存じない方は先にそちらをご覧ください。
【エバンジェリスト・ボイス】クラウドのすゝめ ~
AWS
自動化
(CloudFormation)
編~
今回注目したアップデートとは、「
AWS CloudFormation
でリソースのインポートが可能に」というものです。
外部サイト:
AWS CloudFormation
でリソースのインポートが可能に
このインポート機能とは何かというと、
CloudFormation
以外で作成されたリソースを
CloudFormation
スタックで管理するリソースの中に取り込むことができる機能です。
CloudFormation
はリソースの払い出しなどを自動化することで運用の工数やオペミスを減らすことができる非常に強力な運用ツールとして利用することができます。
CloudFormation
で払い出したリソースは
DeletionPolicy
に
Retain
を設定しない限り、紐づいたスタックを削除することで一掃することができ、不要になった際にもごみを残すことなく削除できます。
ところが、
CloudFormation
には一つ大きな弱点がありました。それは、
CloudFormation
以外で払い出してしまったリソースは
CloudFormation
スタックで管理することができないという点です。
CloudFormation
のテンプレートを作成する前に取り急ぎ手動で払い出したリソースやその他のサービス経由で払い出したリソースを
CloudFormation
で管理したくなっても時すでに遅し。すでに払い出されているリソースに対して上書きで払い出すことはできないため、諦めて手動での管理を続けていくか払い出したリソースをいったん削除してから
CloudFormation
で再作成するしかありませんでした。
しかし、今回のアップデートで払い出し済みのリソースをスタックに取り込むことができるようになったため、上記のような場合でもリソースを削除したりすることなく自動化の運用に乗せることができます。
クラウド管理者の視点からすると、今まではせっかく
CloudFormation
で自動化して運用工数やオペミスを減らすことができるようになったのに、緊急対応などで一度手動でリソースを払い出してしまうと自動化の手順と手動での手順の両方の管理が必要となりより煩雑になってしまうという事態が起きていました。それを改善できる今回の新機能を非常に待ちわびていました。
ただし、まだすべてのリソースがインポートに対応しているわけではないので注意が必要です。私自身、「やったー!これで全部スタックに取り込める!」と嬉々として検証していると未対応のリソースで行き詰ってげんなりしてしまったことがあります。利用前にインポートしたいリソースが本機能に対応しているか確認が必要です。
対応しているリソースについては公式のドキュメントでリストアップされていますのでそちらをご確認ください。
外部サイト:
Resources that Support Import Operations
機能の使い方については
Amazon Web Service
ブログで例を用いて説明されているのでここでは省略します。
外部サイト:
新機能
– CloudFormation
スタックへの既存リソースのインポート
個人的に本機能については感動するレベルの一大機能です。
AWS
では便利なツールがたくさんあるものの現状では痒い所に手が届かないといった部分もまだ多くあります。しかし、今回紹介した通りそういった痒い所をアップデートで着実に埋めていってくれているのもまた事実です。
日々の運用をより便利にするという意味でも、できないことができるようになるというエンジニア的な快感を味わう意味でも
AWS
は非常に面白いツールですのでぜひ触ってみてはいかがでしょうか。
それではよいクラウドライフを!
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