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【エバンジェリスト・ボイス】環境をコントロールした空間で栽培を行う『植物工場』とは

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株式会社IDデータセンターマネジメント
エバンジェリスト 水谷 知彦    水谷写真_100x150  

ID データセンターマネジメント社所属、エバンジェリストの水谷です。

 

皆様は植物工場をご存じでしょうか?

植物工場を簡単に説明すると、環境がコントロールされた空間で植物の栽培を行う生産システム(栽培施設)です。

弊社、グループ会社の愛ファクトリーでは、鳥取県の閉校した小学校を利用して、この植物工場を経営しております。また、愛ファクトリーは、障がい者雇用促進のための特例子会社としての側面も持っており、多くの障がい者の方が業務を行っている場でもあります。

 

今回のコラムでは、私が休暇を利用して愛ファクトリーの見学を行い、実際の現場から得た情報をもとに、植物工場としての愛ファクトリーをご紹介させていただきます。今回のコラムを通して、愛ファクトリー、 ID グループに興味を持っていただければ幸いです。

 

愛ファクトリーは、鳥取県鳥取市青谷町の周りを田畑に囲まれた、農作物の実りを身近に感じることができる環境の中に存在します。職場の環境として閉校した小学校を利用していることから一般的な環境と異なり、普通教室、特別教室(図書室、家庭科室など)が小学校時代の面影を残した形で栽培ルーム、オフィスとして利用されています。具体的には、元図書室が栽培ルームとして利用されていたり、元職員室が管理部門のオフィスとして利用されていたりします。
愛ファクトリー外観_1000_1000x480

こちらの写真は、実際の愛ファクトリー社内の写真です。今にも教室から子供達が飛び出してきそうな雰囲気ですね。

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植物工場として、現在、愛ファクトリーでは、土を利用した土耕栽培と、土を利用しない水耕栽培、2つの方法で主に葉物野菜の栽培を行っております。

土耕栽培は、土を利用した栽培となるため、小さな圃場(畑)が室内の棚に並んでいる様な形になります。

実際の愛ファクトリーの土耕栽培がこちらになります。

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どうでしょう、皆様がイメージされている植物工場と少し違うかもしれません。
一般的な植物工場のイメージは、土を利用しない水耕栽培になるかと思われます。

実際の愛ファクトリーの水耕栽培がこちらになります。

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皆様の植物工場のイメージに近い設備になっているかと思われます。

水耕栽培は、植物の栄養となる培養液を供給及び循環させる設備が必要となるため、初期投資のコストが大変高くなってしまいます。水耕栽培の設備を導入する場合、投資効果を十分に検討する必要があるため、現状、愛ファクトリーでは、投資効果を慎重に見極めながら土耕栽培と水耕栽培を併用して、葉物野菜の栽培を行っている状況です。

 

では、ここから、安心・安全かつ高品質な葉物野菜を安定して提供するため、愛ファクトリーが行っている取り組みをいくつかご紹介させていただきます。

 

土耕栽培では、植物を育てる際、同じ土を使っていると成長に必要な養分の不足や病原体の繁殖により、育成不良や病害虫が発生しやすくなります。いわゆる連作障害と呼ばれるものです。愛ファクトリーでは、連作障害を防ぐため栽培が終わると使用した土を熱で殺菌・減菌処理して、不足する養分などを追加した後、次の栽培に利用しております。連作障害を防止することで安定した品質、量の葉物野菜を提供することが可能となっております。

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愛ファクトリーでは、土耕栽培、水耕栽培ともに室内で行っております。室内で栽培を行う場合、植物の育成に必要な光を確保する必要があります。愛ファクトリーでは、光源として LED 照明を使用しており、太陽光と比較して天候不順による日照不足などが発生しないため、植物が安定して育つ環境の中で葉物野菜の栽培が行えております。

 

この LED 照明に関して、愛ファクトリーでは CO2 排出量削減、 LED の寿命による劣化の対策として、昨年の末ごろから今年にかけてエコ(省エネ)タイプの LED 照明にすべて交換をいたしました。 LED の交換により、消費電力は 4 分の 1 程度削減され CO2 排出量は 1 ヶ月で 4 トン程度削減されております。

 

ESG の様々な課題に取り組む ID グループの企業として、今後もこの様な環境に配慮した形での施策は継続的に実施されていくと考えられます。

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また、愛ファクトリーの葉物野菜は、土耕栽培、水耕栽培ともに十分にコントロールされた環境下で栽培を行っているため、農薬などを使用しておりません。農薬などを気にされる方に対してもお勧めできる野菜となっております。

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その他、まだまだお伝えしたい内容はございますが、コラム枠の都合上また別の機会にお伝えできればと思います。

 

最後に、現在、愛ファクトリーでは、愛ファクトリーで育てた野菜を直接皆様にお届けできる EC サイトの準備を進めております。育てた野菜を皆様のお手元に届けるまでのハードルが格段に下がりますので、愛ファクトリーで育てた野菜に興味を持っていただけましたら、ぜひこの EC サイトを利用してご賞味いただければと思います。

 

個人的な愛ファクトリー葉物野菜のお勧めは、アイスプラント(青谷クリスタル)になります。元々多少の塩味があるため、何もつけずに生のまま食べることができ、豊富なミネラルと私の様なメタボ気味な中年の体に嬉しい栄養素がふんだんに含まれておりますので、ぜひ食べていただきたい野菜の1つとなっております。個人的に既に EC サイトでの定期購入を考えております。

 

ホテルの朝食で出された愛ファクトリーのフリルレタスと鳥取県の名産品であるらっきょうが思いのほか合うことをお伝えして、こちらのコラムの締めとさせていただきます。

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最後まで読んでいただきありがとうございました。

それではまた、次のコラムでお会いしましょう。

 

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水谷 知彦

株式会社IDデータセンターマネジメント テクニカルスペシャリスト

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