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【ナレッジコラム】IaaS、PaaS、SaaSとは?クラウドサービスの根幹をなすこれらサービスの特徴を解説


IT技術の進化、インターネットの普及はビジネスの世界を大きく変革させました。クラウドサービスの登場もそのひとつで、従来のITを活用したビジネスに比べ、コスト削減やスピード化に多大な影響を与えています。さまざまな種類のクラウドサービスが存在しますが、そのなかでもよく耳にするのがIaaS、PaaS、SaaSです。今回は、クラウドサービスの重要性について見たうえで、IaaS、PaaS、SaaSの特徴や違い、使い分け方をお伝えします。



企業のクラウドサービス活用とセキュリティについて 

総務省が毎年発表している「令和3年版情報通信白書」によると、2020年時点でなんらかのクラウドサービスを利用している企業の割合は68.7%です。前年(2019年)の64.7%から4%増加、2016年の46.9%からは20%以上増加しています。また、クラウドサービスを利用する企業の87.1%がその効果を実感しているというデータもあり、今後はさらに、企業のクラウドサービス活用は進んでいくと予測されます。

業務でクラウドサービスを活用することで、システムやツールの購入・導入にかかるコストを大幅に下げることができます。機能や保存領域などを必要に応じて増減が可能な点や、常に最新のバージョンに更新され、自らが更新やメンテナンスを行う必要がない点もメリットといえるでしょう。

一方で、カスタマイズの自由度が低い、インターネット環境下でなければサービスを利用できない場合がある、ある日突然サービスが停止されるリスクがあるなどのデメリットもあります。

また、気をつけなければならないのは、セキュリティです。クラウドサービスを利用する場合、さまざまな社内情報を外部サービスに預けることになるため、情報漏えいのリスク対策として、特に次のような点に注意を払う必要があります。

  • IDやパスワード管理の徹底
  • 多要素認証、パスワードの連続入力制限、ワンタイムパスワード設定など認証の厳格化
クラウドサービスの提供を受けるにあたり、IPAセキュリティセンターなどより、情報セキュリティに関する情報を常時収集する姿勢が大切です。そして、サーバーやストレージ、通信機器などの技術的脆弱性が見つかった際は、必ずパッチによる更新を行うことが重要です。
 

IaaS、PaaS、SaaSそれぞれの特徴

IaaS、PaaS、SaaS。これらはすべてクラウドで提供されるサービスにおける「利用形態」の違いを表しています。ここでは、具体的にそれぞれの概要や特徴を見ていきましょう。
 

IaaSとは?

サービスとしてのインフラを意味するIaaSとは、「infrastructure as a Service」の略称で、システムのインフラ機能を提供するサービスです。代表的なサービスには、「Google Compute Engine」「Microsoft Azure」など主に開発者向けのものが挙げられます。

CPUやメモリ、ストレージ、仮想サーバー、ネットワークなどを、インターネット経由で提供します。PaaSも似たようなサービスを提供していますが、IaaSのほうがインフラ上のプラットフォームやソフトウェアを自由に選べるうえ、カスタマイズ性もあります。ほかのサービスに比べより高度かつ柔軟性あるシステム構築に向いたサービスといえるでしょう。また、インフラの運用をクラウド側に任せられるため、開発者はシステム構築に集中できるのも、IaaSを活用するメリットといえます。

PaaSとは?

PaaSとは「Platform as a Service」の略称で、アプリケーション開発のためのプラットフォームを提供するサービスです。代表的なサービスには、IaaSと同様に、「Google Compute Engine」「Microsoft Azure」などが挙げられます。つまり、PaaSもIaaSと同様に、開発者向けのサービスです。

IaaSとの違いは、PaaSは、IaaSが提供するものに加えて、OSやミドルウェアも提供する点です。IaaSよりも自由度は高くないものの、短時間で迅速にアプリケーション開発が可能になります。

SaaSとは?

SaaSとは「Software as a Service」の略称です。IaaSやPaaSのような開発者向けサービスとは異なり、エンドユーザー向けに提供されるアプリケーションやソフトウェアを提供するサービスです。代表的なサービスには、「Gmail」や「Yahoo!メール」のようなWebメール、「Dropbox」や「Box」のようなストレージサービス、「Slack」や「Chatwork」のような情報共有サービスなどが挙げられます。

従来、パソコンを使って行われる業務システムやサービスの多くは、パッケージソフトになっていて、自社のサーバーやパソコンにインストールして使うのが一般的でした。しかし、SaaSの登場により、パソコンやスマートフォン、タブレットとインターネット環境があれば、どこからでもクラウド上のシステムやサービスにアクセスが可能になりました。これにより、システムやサービスがアップデートされるたびにパッケージソフトを購入する必要がなくなり、常に最新のバージョンを使用できるようになったのです。

また、インターネットに接続できる環境であれば、社外からもアクセスできるのも大きなメリットです。デメリットとしては、インターネット環境がないと使えない、基本的にカスタマイズができないことが挙げられます。


IaaS、PaaS、SaaSの使い分け方は?

IaaS、PaaS、SaaSの特徴を見たところで、それぞれどのような場面で活用されるのか、その使い分けについて見ていきましょう。

IaaSを活用する場面は?

IaaSは3つのなかでもっとも自由度が高く、柔軟性もあるサービスです。そのため、制限なく開発したい場合に向いています。例えば、多数のIT人材を投入して大規模なシステム開発をしたい場合や、エンドユーザーの特性に合わせ最適なオリジナルアプリケーションを開発したい、といった場合です。

また、IaaSが活用されるケースで多いのが開発テストです。開発テストでは、本番とは別に開発用のサーバーを立ち上げます。管理する手間がかからないうえ、テストが終わればすぐに利用停止できるため、新たなサービス開発でのコスト削減に大きな効果を発揮します。

PaaSを活用する場面は?

PaaSは、IaaSほど自由度は高くありません。しかし、短期間でアプリケーションを開発してリリースしなくてはならない場面で活用すると、自社でメンテナンスを行う必要がなく開発に集中できるため、大きな効果を発揮します。

まずは必要最低限のサービスを活用してアプリケーションを開発し、その後、必要に応じてリソースを増やしてアプリケーションの質を高めていくといった場面にも向いています。

SaaSを活用する場面は?

テレワークを導入し、自宅や外出先からもアプリケーションを使用する必要がある際や、システム、ツールの導入コストを抑えたいときなどに活用されるのがSaaSです。専門的な知識を必要とするアプリケーションや、カスタマイズ性の高いシステムなどではなく、だれでも簡単にすぐ使えることを重視した場面に適しています。

具体的には、「クラウドストレージを使い、自宅や外出先から資料の閲覧、作成を行って、離れた場所にいる社員間で共有する」「クラウドの在庫管理システムを使い、倉庫にある商品の在庫状況をオフィスでリアルタイムに把握する」といった使い方が挙げられます。
 

IaaS、PaaS、SaaSの効果を最大限に発揮するにはクラウドのセキュリティが重要

クラウドの普及により、私たちはいつどこにいても、オフィスにいるときと同じ環境で業務を行えるようになりました。一般的になじみ深いWebメールやオンラインストレージのようなサービスはもちろん、開発者がシステムやアプリケーション開発を行う環境も、クラウドからの利用が可能です。

しかし、ここで気をつけなければならないのがセキュリティです。クラウドサービスによっては、使用者の施設構内に機器を設置し運用するオンプレミスに比べ、セキュリティリスクが高いケースもありえます。そのため、利用する社員のセキュリティ意識を向上させるのに加え、社内のセキュリティ環境の整備も欠かせません。

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