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AWS認定資格にはどんなものがある?6種類の資格を難易度別に紹介

AWSでは、Amazonの強固なセキュリティ下での仮想サーバー作成、データベース利用、もしくはAmazonの保有しているAIを活用したデータ分析などが可能です。さまざまな目的に応じて活用できるため、多くの企業で導入が進められています。今回は、そんなAWSに関する資格にはどんなものがあるのか、6種類の認定資格と資格保有による企業のメリットについて紹介します。

難易度 レベル 資格名
初級 基礎 Cloud Practitioner/クラウドプラクティショナー
中級 アソシエイト Solutions Architect/ソリューションアーキテクト
Developer/デベロッパー
SysOps Administrator/アドミニストレーター
上級 プロフェッショナル Solutions Architect/ソリューションアーキテクト
DevOps Engineer/エンジニア

1:基礎「AWSクラウドプラクティショナー」

AWS認定資格のなかで唯一の基礎資格です。基礎といえども、AWSについての基本的な知識を持っている人が受験対象となるため、AWSクラウドに6ヶ月以上触れており、かつ以下のような知識を持っていることが推奨されています。

  • ITサービスや、AWSクラウドサービスの使い方に関する基本的な知識
  • AWSの中核となるサービスとユースケース、課金、料金モデル、セキュリティコンセプト、クラウドがビジネスに与える影響についての知識

AWSクラウドプラクティショナーの取得者は、AWSのクラウドプラットフォームに関するコンセプト、セキュリティやコンプライアンス、料金などについて詳しい人材だといえます。これからAWSを利用しようと考えており、まずはAWSを理解できるクラウド技術者を育成したい企業向けの資格です。

試験概要

  • 試験時間:90分
  • 問題数:65問
  • 合格スコア:700点以上

2:中級①「AWSソリューションアーキテクト - アソシエイト」

AWSソリューションアーキテクト – アソシエイトは、クラウドプラクティショナーからステップアップした資格です。受験にはAWSのシステムに関する1年以上の実務経験が必要。さらに、以下の知識を持っていることが推奨されています。

  • ネットワークやストレージ、データベースなどAWSのサービスやデプロイ、管理サービスの利用を含むAWSに関する1年以上の実務経験
  • AWS上でのワークロードのデプロイや管理、オペレーション、セキュリティコントロールとコンプライアンス要件の実装経験
  • AWSマネジメントコンソールおよびAWSコマンドラインインターフェイスの使用に精通
  • AWS Well-Architected Frameworkのほか、AWSのネットワークやセキュリティサービス、グローバルインフラについて理解
  • 提示された技術的要件を満たすAWSのサービスを特定し、AWSをベースとしたアプリケーションの技術的要件を定義できる

AWSソリューションアーキテクト – アソシエイトの取得者は、AWSを使った安全でコンプライアンスに沿ったシステム設計や運用ができたり、クライアントの要件に基づいてアーキテクチャ設計原則に則ったアプリケーションを定義できたりする人材だといえます。ソリューションの設計を行う企業にとって有益な資格です。

試験概要

  • 試験時間:130分
  • 問題数:65問
  • 合格スコア:720点以上

※試験内容は2022年8月30日に変更されます。

3:中級②「AWSデベロッパー」

実際にAWSを利用したアプリケーションの開発やデプロイ、デバッグなどに関する資格です。そのため、受験にはアプリケーションの開発や保守などに関する1年以上の実務経験が必要。さらに、以下の知識を持っていることが推奨されています。

  • 最低でも1つのハイレベルプログラム言語に関する深い知識
  • AWS責任共有モデル、アプリケーションライフサイクル管理、開発プロセスにおけるコンテナの使用を含むAWSのサービス利用、および基本的なAWSアーキテクチャベストプラクティスの理解
  • AWSを使ったクラウドベースアプリケーションの開発、デプロイ、デバッグ、およびサーバーレスアプリケーションのコード記述について習熟している
  • AWSサービスの主要な特徴を識別し、各種サービスを利用してアプリケーションを記述する
  • クラウドネイティブアプリケーションの基本的な知識を活用し、コーディングする
  • AWS上でコードモジュールを作成し、管理・デバッグする

AWSデベロッパーの取得者は、実際にアプリを開発したり、デプロイやデバッグをしたりできる人材だといえます。実際にアプリケーションを開発する企業にとって有益な資格です。

試験概要

  • 試験時間:130分
  • 問題数:65問
  • 合格スコア:720点以上

4:中級③「AWS SysOps アドミニストレーター」

AWSにおけるセキュリティやネットワークなど運用に関する知識を問われる資格です。受験に際しては、以下の経験または知識を持っていることが推奨されています。

  • 最低1年のAWS技術の実践経験
  • AWS上でのワークロードのデプロイや管理、オペレーションやセキュリティコントロール、コンプライアンス要件の実装経験
  • AWSマネジメントコンソールおよびAWSコマンドラインインターフェイスの使用に精通している
  • AWS Well-Architected Framework、およびAWS のネットワークとセキュリティサービスを理解している

AWS SysOps アドミニストレーターの取得者は、よりセキュアで確実性の高いシステムの開発や管理、運用ができる人材だといえます。社内システムにAWSを利用している企業にとって有益な資格です。

試験概要

  • 試験時間:180分
  • 問題数:65問
  • 合格スコア:720点以上

5:上級①「AWSソリューションアーキテクト – プロフェッショナル

AWSソリューションアーキテクト – プロフェッショナルは、AWSソリューションアーキテクト - アソシエイトのステップアップ資格です。そのため、受験にはAWSでのクラウドアーキテクチャの設計とデプロイにおける2年以上の実践経験を持つ人が対象です。また、以下のような知識やスキルが推奨されています。

  • AWS CLI、API、CloudFormation テンプレート、請求コンソール、マネジメントコンソール、スクリプト言語、およびWindowsとLinux環境に関する知識
  • エンタープライズの複数アプリやプロジェクトのアーキテクチャ設計に対し、最適なガイダンスが行える、およびビジネス目標をアプリケーションやアーキテクチャ要件に関連づけることができる
  • クラウドアプリケーション要件を評価し、AWSでアプリケーションの実装やデプロイ、プロビジョニングを行うためのアーキテクチャを提案する
  • 主要なAWSテクノロジーや継続的なインテグレーション、デプロイプロセスを使い、ハイブリッドアーキテクチャを設計する

AWSソリューションアーキテクト – プロフェッショナルの保有者は拡張性や障害に強く、信頼に足るAWSを使ったアプリケーションの設計が可能と証明できるハイスキル人材です。より高度なアプリケーションを設計したい企業にとって有益な資格です。

試験概要

  • 試験時間:180分
  • 問題数:75問
  • 合格スコア:750点以上

※試験内容は2022年11月15日に変更されます。

6:上級②「AWS DevOps エンジニア」

AWS DevOps エンジニアは、AWS環境における運用・管理、プロビジョニングに関する資格であり、2年以上の実務経験を持つ人が対象です。また以下のような経験やスキルが推奨されています。

  • 少なくとも1つ以上のハイレベルプログラミング言語でのコード開発、高度に自動化されたインフラの構築、およびオペレーティングシステムの管理経験
  • 最新の開発・運用のプロセスと方法論の理解
  • AWSで継続的デリバリーのシステムと手法を実装・管理する能力
  • セキュリティ管理やガバナンスプロセス、コンプライアンス検証の理解と実装、および自動化
  • AWSでのモニタリング、メトリクス、ログ記録システムを定義し、デプロイする

AWS DevOps エンジニアは、運用や開発担当者のための資格であり、AWSでの継続的デリバリーのシステムと手法を実装・管理したり、モニタリングやメトリクス、ログ記録システムなどを実装したりできるハイスキル人材です。AWSのシステムにおいて、開発・運用、インフラ構築、メンテナンスなどを総合的に対応したい企業にとって有益な資格です。

試験概要

  • 試験時間:180分
  • 問題数:75問
  • 合格スコア:750点以上

社内人材がAWS認定資格を保有する企業メリットとは

AWSは多くの企業で活用されているプラットフォームで、多機能性や拡張性、高セキュリティ性に優れています。しかし一方で、ネットワークやサーバー構築、データベース利用などの運用に難しさを感じている企業もいることでしょう。もちろん、AWSでもサポートを提供していますが、社内にAWS認定資格取得者がいれば、運用のしやすさは格段にアップするでしょう。

AWS認定資格は複数あり、スキルに応じて取得可能です。段階的に知識を深めることができるため、育成制度として活用しやすいメリットもあります。

AWS認定資格は多種多様! 部門や個人の役割、レベルに適した資格を選ぼう

AWS認定資格を基礎から上級まで6つご紹介しました。ほかにも専門分野ごとの資格がいくつかあり、それぞれの専門エンジニアを育成する必要があれば、そちらの資格を取得してもらうのもよいでしょう。

AWSの基本的な知識が必要なら「クラウドプラクティショナー」が、アプリケーションの設計をメインとするなら上位資格となる「ソリューションアーキテクト – アソシエイト」や「ソリューションアーキテクト – プロフェッショナル」が適しています。

株式会社インフォメーション・ディベロプメントでは、クラウドプラクティショナーやソリューションアーキテクト – アソシエイトに必要な知識を学べる研修をご用意しています。クラウドの研修環境を利用して体験しながらじっくり3ヶ月間かけて学べるほか、初級〜上級、応用まで、目的やスキルに合わせた研修を受けることが可能です。AWSをこれから使おうとしている、AWSを用いたアプリケーションの設計を行おうとしている企業さまは、ぜひ人材育成にお役立てください。お問い合わせは24時間受け付けております。

ID-Cross クラウドトレーニング AWS編

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