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テクニカルスペシャリスト 谷口 純一郎
英語を勉強しないといけないなと思い、週1回英会話のレッスンに参加していますが、なかなか成長しない英会話部所属の谷口です。レッスン以外ではほぼ英語の勉強をしていないため、そろそろ本気を出したいという気持ちはあります。
その英会話部にアメリカ人の新入社員が入部してくれました。
日本語の勉強を始めたきっかけを聞いてみると、80'sの音楽が好きだからとのこと。
いまの音楽となにが違うのか私には具体的に説明できませんが、昭和生まれにとっては嬉しいですね。
当時は生成AIで作詞も作曲もできなかったわけで、現在では80's風の音楽もAIで生成できるわけですから素晴らしいような恐ろしいような時代になったものです。
AI活用例とデメリット
IDグループも今年の4月にAIサービスの新会社、ID AI Factoryを設立しました。私のいまの主な業務はインフラの設計、構築であり、AIに精通しているわけではなく一般人レベルの知識ですので、AIを題材にしたコラムを書く想定はもともとありませんでしたが、インターネットと同じでAIを使用するのが当たり前の時代になり、私も自社の企業専用チャットサービスであるAIコンシェルジュを使い始めたため、エンジニアとしてどのようにチャットサービスと付き合っていくのが良いか考えてみました。
私の場合、AIコンシェルジュを使うのは自分が持っていない知識を知りたいときです。
例えば最近聞いたのは、クラスタソフトの一覧、L2VPNの接続形態、80’sの代表的な曲ベスト10など。仕事関連もあればちょっと気になったことを確認しています。
自分の頭で考えればできること、例えばメールや提案書の文章作成や修正もAIに頼れば楽なのはわかっています。生産性も上がります。実質的な工数が減り、管理者も喜びます。ただ、それは自分の言葉ではありませんし、考える力が育たないのではと思います。考えればわかりそうなことは、可能な限りAIに頼らないようにしています。
提案書の作成について考えてみると、提案書の内容や文章をAIに頼りすぎた場合、提案書を元にお客様に説明するまではいいとして、果たして熱意は伝わるのか、自信を持って質問に回答できるでしょうか。まさかお客様と会話しているときにAIを使用するわけにはいきませんし、「持ち帰って回答します」は個人的に極力言いたくありません。
AIに頼らず提案書を0から時間をかけて作りあげれば、付け焼刃ではなく定着した知識として身に付きますし、資料作成能力、考える力なども付き、将来的には自分のためにも会社のためにもなるのではないでしょうか。
たしかに0から1を生み出すのはしんどいですね。このコラムはまだ4回目ですが、毎回苦しんでいます。AIに頼れば大幅な時間短縮になるのはわかっていますが、それは超えてはいけない一線なのではないかと個人的には思っています。
でも、内容も文章も考えるのが苦手なんです、という方でも大丈夫。それは逆にお客様からはAIを使わずに自分の言葉で書いているな、感心感心と思っていただける…かもしれません。私が提案を受ける側の立場だとしたら、コピペかな、AIを使っているのかな、など気にしてしまうでしょう。AIが作成した成果物かどうかチェックするサービスが実際にありますね。
考える力と効果的なAI活用法
AIに頼るとすると、AIをお客様側の立場にし、作成した提案書の内容を元にどういう質問が考えられるか予測して、と補助的に使うのはありですね。自分で考えるべきところは頭と時間を使い、違う視点がほしい場合にAIを活用する、です。ほかには、人間だとミスが発生しそうな単純作業、たとえばConfigからのパラメータシート作成は、作業効率も上がりますし、AIや自動化ツールなどにまかせるべきですね。ただ、頭を使わなくてもいい作業をしたいときもあるんですよね…。
インターネットやパソコンが普及する前の80'sは、どのようにして提案書を作っていたのでしょう。手書きしたり、図形を切り貼りして印刷していたのでしょうか。田中さん、字がうまいからちょっとここ書いてよ、というようなやり取りがあったのでしょうか。
いずれにせよインターネットやAIがないため、いまより考えなければいけない時間が多く、修正もいまのように簡単にはできないでしょうから手間もかかったはずです。それゆえ、成果物に対する愛着もわきそうですね。私はアナログ寄りの人間なので、この時代に仕事をしたかったなという思いもあります。
当時は小学生でした。夏休みの宿題をいつも半べそをかきながらぎりぎりでこなしていた私がいま小中学生だとした場合、読書感想文や自由研究、日記などこっそりAIに頼ってしまうんだろうなと思います。
最後に
エンジニアに限らず、考える力が強い、もしくはそれをさらに伸ばそうとしている人は尊敬します。今後、AI以外でどのようなサービスが一般的になるのか予想できませんが、それらに過度に振り回されることなく、頼もしく必要とされるエンジニアになりたいものですね。
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