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フェロー 黒住 好忠
みなさまこんにちは。フェローの黒住です。
かつてインターネットの登場で、ビジネスのあり方が大きく変わったように、再び「生成AIによるビジネスへの変化」が世界中で起きつつあります。
今回は、文章生成AIが私たちのビジネスに与えるインパクトについて、簡単な事例も紹介しながらお伝えできればと思います。
文章生成AIとは
何か新しい画像や文章を作り出せるAIを「生成AI」と呼びますが、文章生成AIは、その中でも「文章を作り出すことに特化」したAIになります。
文章生成AIという言葉からは、何か新しい物語などを生成するだけのように感じられるかもしれませんが、実は、一般的なチャットによる会話(会話文の生成)、長い文章の要約(要約文の生成)、文章の校正(校正された文章の生成)、翻訳(日本語から英文の生成)など、文章を使った数多くの作業を文章生成AIで行うことが可能です。
ビジネスへのインパクト
昔から、作業の自動化や業務プロセスの最適化など、業務効率化に向けた取り組みが行われてきましたが、それでもなお「私たち人間が考えて作業する」部分はシステム化することができず、現在まで残り続けています。
例えば、何か新しい企画のアイデアを出そうとすれば、それは「私たち人間が企画のアイデアを考えて作業」する必要がありますし、出てくるアイデアの質も担当者の経験や知識に大きく依存するものでした。
ところが、文章生成AIが登場した今では、このような「創造的なプロセス」もAIが肩代わりできるようになりました。基本的には「文章を使った作業」であれば、AIによる支援が受けられます。
ビジネスへのインパクトについて、いくつかピックアップしてお伝えします。
新商品・新サービスの開発
文章生成AIを使えば、顧客のニーズやトレンドを分析して、新しいサービスや製品のアイデアを生成できます。これにより、従来は多くの時間やコストが必要だった新商品や新サービスの開発を、より迅速かつ効率的に行うことが可能になります。
従来であればアイデア出しで数日~数週間要していた作業も、文章生成AIを利用すれば、わずか数十秒で複数アイデアを出すことが可能です。提案したアイデアの修正や追加の依頼なども、その場ですぐに回答を得られるので、従来では考えられないスピードで作業できるようになります。
マーケティングの効果アップ
Webサイトの広告やコンテンツ、SNSやニュース記事の発信など、さまざまなマーケティングコンテンツを自動生成できます。また、掲載するメディアに応じた表現の変更や、ターゲット層を特定した文章も簡単に生成できるため、効率的なマーケティング活動を行えます。
例えば、同じ製品のマーケティングであっても、「卒業を控えた大学生」、「30代の女性経営者」、「40代の男性ビジネスマン」など、それぞれのターゲット層に合わせた文章を生成することが可能になります。
業務の効率化
文章生成AIを利用すると、文章を使った数多くの作業を自動化することが可能になります。例えば、営業資料や報告書、議事録などの書類作成、英語や日本語を含む多言語間の翻訳、メールやスピーチ文章の生成、文章の要約や推敲など、普段私たちが行う作業の多くをAIで行えるようになります。
また、分からないキーワードの調査なども文章生成AIで可能になるため、従来のようなインターネットで複数のWebページを検索する必要もなくなり、短時間で効果的な情報調査が可能になります。
上記は文章生成AIがビジネスに与えるインパクトの一例ですが、他にも幅広い分野での活用が可能です。
ID AI コンシェルジュ
このように文章生成AIはさまざまなビジネスで活用できるため、私たちは「企業向けの文章生成AIサービス」として「ID AI コンシェルジュ」を開発しました。企業利用を想定して作成しているため、ビジネス用途で「安心して効率的に活用できる」サービスとなっております。
分かりやすくお伝えすると、ID AI コンシェルジュは「専属のコンシェルジュが、常にあなたの隣にいてサポートしてくれる」ような世界をコンセプトに開発しており、何でも気軽に「コンシェルジュに文章で質問」できる世界を実現できます。
例えば、何か調べたい内容があったとき、新しいアイデアが欲しいとき、企画書や議事録を作成したり、文章の校正をしてほしいとき、プログラムを作成してほしいとき、など、数多くのシーンにおいて「専属のコンシェルジュ」と対話しながら作業を進めることが可能になります。
簡単なコンセプトと利用イメージの動画も公開しております。
興味がございましたらご参照いただければ幸いです。
文章生成AIを活用する上での注意点
文章生成AIを活用すれば、これまでのビジネスを大きく変えることができますが、注意すべきポイントもいくつか存在します。AIリテラシーの教育
文章生成AIは幅広い応用が可能なのですが、利用者全員が正しい「AIリテラシー」を身に着けたうえで活用することが重要になります。AIリテラシーを身に着けていない状態で利用すると、AIからの回答をすべて信じて、誤った情報を外部に出してしまう可能性もあります。文章生成AIを活用するための教育
ビジネスで文章生成AIを活用する場合、ツールやサービスを提供しても、多くの利用者にとっては「具体的な活用イメージを思い描けず、結果として活用されない」ケースが出てきます。
そのため、文章生成AIをビジネスで活用するにあたっては、「文章生成AIを活用する」ための教育を行い、それぞれの業務において具体的な活用イメージを思い描けるようにすることがポイントになります。
私たちが提供しているID AI コンシェルジュでは、AIリテラシー教育や、実際に活用するための講座などもオプションで提供しておりますので、あわせてご活用いただければと思います。
最後に
文書生成AIを含む、生成AIに関する研究は、今現在も世界中で活発に行われています。文章だけでなく画像や動画、音声など、さまざまな分野で新しい手法が発表され、「画像と文章」など、複数の要素を組み合わせたマルチモーダルモデルなども登場しています。
生成AIの登場によって、従来のビジネスのあり方が大きく変わる転換期を迎えています。生成AIを「活用できるかどうか」が今後の大きな分岐点になると考えられますので、ぜひ「生成AIのビジネス活用」についてご検討いただければと思います。
それではまた、次回のコラムでお会いしましょう。
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